宅配便の荷物受け取りは1回で―。環境省は29日、温室効果ガス削減や運送業界の労働環境改善に向け、時間や受取場所の指定による再配達防止を呼び掛けるキャンペーンを始めた。地球温暖化防止に向け、低炭素型の商品やサービスの選択を促す「クールチョイス」運動の一環。
 政府は温室効果ガスを2030年に13年比26%減とする目標を掲げている。国土交通省の調査によると、宅配便の約2割が再配達され、そのために1.8億時間が消費され、二酸化炭素は再配達が全くないと仮定した場合に比べて年約42万トン多く排出されている。
 29日は環境省で開始式があり、山本公一環境相(自民党、衆院愛媛4区)が再配達の問題点を説明。経済界との連携に意欲を示し「環境負荷を減らし、より働きやすい社会を実現するため理解、協力を」と訴えた。